行徳では、6月の最終土曜日に行われる「湊水神宮祭り」を皮切りに、夏の祭礼シーズンが始まります。
今年の水神宮祭りは6月25日(土)。
本来なら、旧江戸川の堤防沿いに100店以上並ぶ露店を目当てに、数千人の人が集まる一大イベントとなるわけですが、残念ながら今年も露店の出店はお預けとなり、神事と参拝のみの静かな祭りとなりました。
梅雨まっただ中とは思えない真夏のような暑さのこの日。※この2日後、史上最速の梅雨明けとなりました。
午前中に、湊自治会や青年会、育成会のメンバー十数人が出席の下、船橋大神宮の神職による神事が行われました。
まずは、お宮での神事。
続いて、行徳街道に設置された神酒所でも神事が行われました。
祭壇の横に佇むのは、42年ぶりに修復された、水神宮の神輿です。
修復を手掛けたのは、本塩の中台製作所さん。行徳に残る唯一の神輿屋さんです。
神輿はまさにこの日の朝、中台さんから戻ったばかりだそうで、ピッカピカ。新品同様です。
昨年の祭礼時の写真と見比べてみましょう。
修復後の神輿には、まだ「湊」の駒札が付いていませんね。この後、付けられるのでしょうか。
私はこれまでの年季の入った神輿に見馴れているので、新しい神輿の姿はまだピンときませんが、これからはこの神輿が湊水神宮の「顔」になっていくんですね。
Before(2021年)
After(2022年)
祭壇には、獅子頭も飾られていますので、ぜひそちらにも注目してみてください。
そして同じく、ピッカピカだったのが、行徳街道に設置されたこの入場門。
今年新設されたそうです。
門に書かれている文字は、地元の書道・篆刻家の那須大卿さんによる書です。
那須大卿さんは、市川市民文化賞奨励賞や春の叙勲褒章を重ねて受賞されている書道界の第一人者です。
そして門の製作は、地元・大屋工務店棟梁の大屋好成さんです。
門の組み立てには釘を使っておらず、木の栓を手で押し込めばガッチリはまるようになっています。日本の伝統的構法の一つだそうです。
栓をはずせば簡単にばらせるので、祭りが終わった後の片付けもこれまでより格段に楽になるそう。日本の技術って本当に素晴らしいですね。
ちなみに、水神宮の鳥居前に設置されている寄付者芳名板も同じく大屋さんの製作、那須さんの書によるものです。
この芳名板をよく見てみると、寄付者の名前の前に「たばこや」「あぶらや」など、今は見られない店の名前などがついているものがあります。
これは「屋号」といって、昔は村の中に同姓の家がたくさんあったので、各家に家業や先祖の名前などをつけて、家の呼び名として区別していたんですね。そんな昔の名残りを垣間見ることができる、ちょっと遊び心のある試みだと思いませんか?水神宮に行かれた際は、ぜひチェックしてみてください。
こちらは、参拝者に配られる「おこもつ」と呼ばれるお菓子の詰め合わせです。
「おこもつ」ってあまり聞き慣れない言葉ですが、おそらく「おくもつ」の行徳訛りだろうとのこと。
湊水神宮祭りといえば、川沿いにずらりと並ぶ露店と人の波。浴衣や甚平姿。そして参拝の行列。
なんとも風情があり、いよいよ夏が始まったなぁと感じるものです。
来年こそは、そんな風景が見られますように。
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