※2022四カ村の祭礼レポート③からの続きです。今回が最終回になります。
⑧欠真間(町会神輿)
欠真間の町会神輿を見るため、再び欠真間に戻りました。
神輿は住宅地の交差点で行徳揉みを行っていました。
欠真間の町会神輿は男女混合で担ぎます。
今回、四カ村の町会神輿渡御を初めて全部見ましたが、町によってこんなに違うとは。
男女混合の地すり。
欠真間の神輿は大きいので、女性は特に大変でしょうね。
神輿を先導するのは、トラックのお囃子です。
こちらは、今回新しく作ったという欠真間の半纏。白バージョンもあります。
上の「闕」という字は欠真間の「欠」を表すそうです。
その下に見えるのは欠真間の「真」の部分ですね。
欠真間の町会神輿は行徳神輿ではありませんが、修復したのは行徳の浅子周慶です。
今回、神輿の内側の墨書きを見せていただき、大修繕を行った年(昭和59年9月と平成9年3月)と浅子周慶の名前が確認できました。
神輿の飾り紐は今年新調し、欠真間カラーのピンクになりました。
ピンクの飾り紐は珍しいので、素人目にも判別しやすくなりましたね。
気付いたら時刻は14:00をかなり過ぎていました。
まずい!14:00からの宮神輿の引き渡しに間に合わないかも。
たいていは遅れるものですが、どうかな…。
大急ぎで移動します。
⑨湊(宮神輿)
湊新田と湊の地境に着いたのは、14:30。
すでに宮神輿が湊へ渡り、手締めを行っているところでした。
やはり遅かったか…。
湊新田の引き渡しの攻防が見られず、残念。
ちなみにこの湊新田と湊の担ぎ手たちは、今回それぞれ揃いのオリジナルマスクを着用していました。
これは一体感があってよかったですね。
さて、ここから宮神輿のラストバッター、湊にバトンタッチです。
湊の渡御時間は14:00から16:00までの予定ですが、スタートがすでに30分遅れています。
でも30分遅れなら例年よりかなり早いのかもしれません。
湊の最初の揉みを、湊新田の担ぎ手たちが囲んでしっかり見届けています。
上の写真でぜひ注目していただきたいのは、湊の担ぎ手たちの足元です。
五ヶ町の祭礼のページ②下の方の「担ぎ手の心得」のところに書きましたが、担ぎ手の足袋は本来「昔ながらのゴム引きの白足袋が正式」とされているそうです。
最近ではスニーカーのような厚底の足袋が流行っていますが、湊ではこれをNGとしているのだとか。
帯を本来の白に変えたり、音頭取り頭のたすきを麻ひもにする(これは香取も同様)など、湊は伝統への強い思いやこだわりを感じます。
それは、高張提灯を持つ人の歩き方にも表れていました。
湊は、宮神輿と町会神輿を一緒に出します。
町会神輿だけのときは男性陣と女性陣が交代で担いでいましたが、宮神輿が来ると、町会神輿は女神輿として女性だけで担ぎます。
2基連なると、断然華やかになりますね。
湊の町会神輿は、昔は中神輿として中学生ぐらいの子どもが担いでいたものだそうですが、今となってはこれが女性も担げるサイズとして大活躍ですね。
2017年にこの団体が活動を開始したことにより、これまで60年以上地元のお囃子がなかった四カ村にお囃子が復活したことになります。
ちなみに行徳で地元のお囃子があるのは、下妙典と本塩と湊だけです。
16:30ごろ、宮神輿の渡御が終了。
いつも1時間以上は遅れるので、今年はかなり早い進行です。
湊の渡御は日没後、真っ暗な中で終わる印象が強いので、こんなに明るいのは不思議な感じ。
この後、いよいよ宮入りです。
湊から香取神社までは、神社総代や各町の自治会長らが「白丁(はくちょう)」として神輿を揉まずに運びます。
少し前に降り始めた雨が強くなってきたため、「担ぎ手による宮入りを中止にして、白丁がそのまま神社に入れる」という話が聞こえてきました。
白丁の神輿を先導するのは、湊新田でお囃子をした東京の堅川囃子さん。
前回の祭り(2019年)では、最後の宮入りまで地元・湊のお囃子が行い、祭りの本来あるべき姿が復活したと喜んだものですが、今回また過去に逆戻りしてしまったのは少し残念な気もします。
宮入り
雨のため、白丁がこのまま宮入りをするという話でしたが…。
ちょっと目を離した間に、担ぎ手にチェンジしてました(驚)!
このわずかな間に予定が変わったのでしょうか…?
というか、そもそも神輿が地境を越えるときに渡す役目を担うのが白丁だと思っていましたが、四カ村の白丁は違うのかな…。
神輿はそのまま神社の前まで来て、揉みを披露し、
境内に入れようとしますが、担ぎ手たちは「まだまだ!」とばかりに方向転換し、逃げていきます。
これが何回か続きましたが、雨のせいか、はたまた担ぎ手が少ないせいか、今年は比較的すんなりと境内に入りました。
しかし、ここからが本当の見せ場です。
鳥居の前でさらに揉んでから、
突入!
これを阻止しようとする勢力とのせめぎ合いが繰り広げられます。
宮入り最大の見せ場です!
最後は神輿の屋根の鳳凰が鳥居をくぐり、宮入り終了。
時刻は17:20。通常より1時間以上早い宮入りとなりました。
雨が降りしきる中、拝殿の前で最後の揉みを披露し、
三本締めで2022年の四カ村が終了。
今年の宮入りは雨が降ってしまったこと、そして通常より1時間以上早かったことなどから、ギャラリーの数がかなり少なかったです。
さらには白丁の話から湊で解散してしまった担ぎ手も多く、宮入りに集まった担ぎ手の人数も少なかったように感じます。
いつもよりこじんまりとした宮入りとなり、ちょっと寂しい感じがしました。
そして…これは触れてはいけない部分かと思いつつも、今後のためを思いあえて書かせていただきますが、四カ村は三本締めの後、御霊を神輿から神社に還すことなく終わってますよね…。
神事で始まり神事で終わるのが本来の祭礼です。四カ村の伝統に恥じないよう、次回の祭りではぜひ改善をお願いしたいと思います。
今回の四カ村は、開催の決断やコロナ対策など、今までにないご苦労も多かったことと思いますが、久しぶりの祭りの開催は行徳に活気をもたらし、希望や元気をたくさんいただきました。関係者の皆さまに心から感謝申し上げます。
やっぱり神輿のまちには、祭りが欠かせませんね。
もっと多くの方に関心を持っていただけるよう、当サイトも微力ながら少しでも盛り上げていければと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
わっしょい!
自分でも思った以上に長いレポートになってしまいました。
最後まで読んでくださった皆さま、ありがとうございました。
今回書ききれなかったことは、まだまだたくさんあります。順次祭りの紹介ページに反映させていきたいと思っています。
また、動画もたくさん撮影してありますので、もろもろ一段落したら、編集してアップしたいと思います。
どちらもおそらく年を越してしまうと思いますが、気長にお待ちくださいませ m(__)m
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