行徳の2024年秋は獅子が大暴れ!
行われた3つの祭礼のうちの2つが獅子を出す祭りで、神輿を出す祭りは1つのみという珍しい年となりました。
同日開催となった2つの獅子の祭りのうち、今回は下妙典春日神社の例大祭の2日間の様子を2回に分けてレポートします。
※下妙典とは、妙典春日神社の氏子地域である現在の妙典三丁目を指しています。
また上妙典とは、妙典八幡神社の氏子地域である現在の妙典一・二丁目を指しています。
宵宮/10月12日(土)
宵宮は、地元の妙典囃子保存会(と本塩囃子保存会)さんのお囃子から始まりました。
祭りの華としていつも祭りを盛り上げてくださるお囃子ですが、今回は6年ぶりの地元の例大祭ということで、いつも以上に特別な感じがします。

時間をおいて、末広太鼓さんの呼び込み太鼓が始まりました。

演奏された3曲それぞれ編成が変わり、見応えも充分。


観客が手拍子で演奏を盛り上げます。

力強い太鼓の音に誘われ、人も増えてきました。

だんだん日も落ちてきて、宵宮らしい雰囲気になってきましたね。

お次に登場したのは、再度のお囃子さん。
おかめとひょっとこがユニークな「ばか面踊り」を披露します。

獅子も登場し、

迫力ある獅子舞が披露されました。

この寿獅子は、妙典囃子保存会さんと一緒に祭りを盛り上げている本塩囃子保存会さんによるもの。
前年の五ヶ町例大祭の宵宮で初披露され、祭礼での披露は2回目になるかと思います。
古くからの日本の伝統文化が新たに地元行徳でも楽しめるようになり、うれしい限りです。
獅子舞の後にはたくさんのおかめ・ひょっとこが登場して陽気に踊り、楽しませてくれました。


この後、行徳出身の演歌歌手坂本りえさんのミニコンサートが行われましたが、残念ながら写真はありません m(__)m。
実はこのとき自分は、神社境内にある自治会館で妙典小学校4年の先生と子どもたち数人と話をしておりました。
妙典小の4年生は授業で地元のことを学ぶ際、行徳の伝統的産業である神輿づくりをテーマに選ぶことが多いのですが、今年の4年生は神輿ではなく獅子頭をテーマに選び、1年かけて学びを深めています。
その中で、自分も7月に行徳の獅子頭全般について簡単な講義をさせていただいた経緯があります。
あれから学習も進んでいるようで、好奇心いっぱいの子どもたちに感心しきり。
こちらは子どもたちと一緒に見せていただいたミニチュアの獅子頭。

なんと獅子保存会の方の手づくりだそうです。
自分で作ってしまうなんて、素晴らしすぎます!
深い獅子愛を感じると共に、明日の渡御への思いも伝わってきて、ますます明日が楽しみになりました。
さて、宵宮最後の催しはビンゴ大会です。
こちらは地元自治会員対象でしたが、たくさんの人が集まり、盛り上がっていましたよ。

境内や神社脇には露店も並び、


集まった人たちは宵宮の夜を楽しんでいました。

この宵宮の様子は動画でもご覧いただけます。
ぜひ実際の雰囲気を感じてみてくださいね。
本祭り/10月13日㈰
一夜明けて、本祭り当日。
出迎えてくれたのは、鳥居前に並べられたオスメス一対の獅子頭です。

この獅子頭は江戸末期(安政年間1854~1860年)の後藤直光作と伝えられ、昨年(2023年)100年ぶりに(正確な年数は不詳)修復されたばかり。
以前は金色だった部分が赤銅色になり、だいぶ印象が変わりました(以前の様子はこちら)。
獅子の並べ方については、試行錯誤が続いているようで、昨年4月に修復お披露目されたときは「向かって左がオス、右がメス」でしたが、今回は逆の並べ方となっていました。
さて、いよいよ祭りが始まります。
拝殿での神事に続き、

獅子のお祓い式が行われます。


同日に行われた関ケ島の祭礼では「獅子に御霊を入れない」とのことでしたが、こちらはどうなのか気になり、神職さんに伺ったところ、「獅子に御霊を入れている」とのことでした。
同じ行徳地域の獅子の巡行でも、祭りによってその意味合いは異なるようで、興味深いですね。
神事が終わると、お神酒で乾杯し、

獅子の担ぎ手たちをお祓いしてから、境内で獅子を揉みます。

このときの揉み方は、まずオスとメスが向かい合い、

地すりをします。
下妙典の地すりは基本的な行徳揉みの地すりとは異なり、担ぎ手が内側を向いて飛び跳ねながら回るのが特徴。

その後はさしも放り受けもせず、すぐにオスとメスの担ぎ棒を交差させ、

揺すり合っていました。

渡御のときの揉み方とは少し違うんですね。
この後、獅子出御(宮出し)となります。
メスが先で、

オスが後から続きます。

そして高張提灯を先頭に2基連なり、上妙典との地境に向かいます。

これを迎え待つのは、上妙典の関係者たち。

2基が地境に到着しました。

これから両町の関係者による地境式が始まります。


代表あいさつの後、神饌(お酒)を捧げ合い


固めの盃を交わします。

このやり方ですが、昨年の上妙典の祭礼のときは台に並べた人数分の盃にお酒を注ぎ、それを各自が手に取る形でしたが、今回は一人ひとりが柏手を打ってから係の人に注いでもらう形で行われました。

最後の手締めは三本締め。


これも昨年の上妙典の祭礼では一本締めで、昨年とは違う形になります。
細かい作法は両町統一の決まりがあるわけではなく、そのときの役員の仕切りによって変化していくようです。
神事から地境式までの様子は、こちらの動画で紹介しています。
ぜひ併せてご覧ください。
さて、この後いよいよ獅子の町内渡御が始まります。
長くなりましたので、➁本祭り編に続きます。
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