2024下妙典の祭礼レポート① 宵宮編の続きです。
下妙典の祭礼本祭りの様子を詳しくレポートします。
※下妙典とは、妙典春日神社の氏子地域である現在の妙典三丁目を指しています。
また上妙典とは、妙典八幡神社の氏子地域である現在の妙典一・二丁目を指しています。
本祭り/10月13日㈰
地境式が終わり、いよいよ渡御の開始です!
お祓いの榊を先頭に、高張提灯、メス、オスの順で巡行します。
渡御の掛け声は「あんろ」「わっしょい」。
「あんろ」は下妙典独自の掛け声で、由来などは不明ですが「あおれ」から来ているという説もあります。

上妙典側からのお招きを受け、獅子は地境を越えて少しだけ上妙典に入った後、春日神社に戻りました。
神社前で両獅子が向かい合います。

これから一緒に獅子を揉みます。
まずは地すり。
下妙典の地すりは内側を向いて跳ねながらまわる浦安型です。
行徳地域の白装束の祭りでこの形の地すりをするのはここだけ。

さしと放り受けは、一般的な行徳揉みと同じ形ですが、


放り受けの掛け声は「よいよいよい、そ~れよよいのよ~い」という、これまた下妙典独自のものになります。
さてここからは、子どもたちが曳くお囃子の山車が先頭に入り、

それに続いて町内を練り歩きます。

時折、獅子の後ろから「あおり」とも呼ばれる緑色の胴幕をのばし、

子どもたちが上下に大きく動かし、はためかせます。
ちなみにこの胴幕の模様は「 毛卍文(けまんもん)」と呼ばれ、獅子の巻き毛を表しています。

その胴幕をたたみ、獅子の後ろにしまい始めました。

ローソン前の攻防
ローソン市川妙典店前に到着。
ここでは、渡御ルートをはずれて暴走しようとする担ぎ手たちと、それを阻止する役員たちとの攻防が繰り広げられるのがお決まり。
こういった攻防は行徳の祭りあるあるで、見どころポイントでもあります。


役員が無事に引き戻した後、2基揃って揉みます。



このように進んでは揉んで、を繰り返しながら、まちを練り歩きます。

新たな歴史の始まり
休憩をはさんで、いよいよ女獅子の登場です。

獅子の担ぎ手はこれまで男性のみとされてきましたが、今回から女性も担げるようになりました。
これは下妙典の祭礼の歴史の中で大きな転換点となり、新たな歴史の始まりともいえます。
女性はやはりメスの獅子を担ぐようです。

あれれ、オスの獅子が江戸前のステップを踏み始めましたよ。

祭りの伝統を重んじる方々は顔をしかめるかも?という光景ですが、威勢のいい江戸前担ぎは否が応でも盛り上がるのも事実。
こちらも新時代の幕開けとなるのでしょうか。

まだ揉みに慣れていない女獅子は、音頭取りのサポートを受けながらの地すり。
一方、男獅子は高く跳ねる跳ねる!
男女の獅子が並びました。
新しい時代を象徴する光景ですね。

さて、妙典駅に近づいてきました。
先頭の山車では、ひょっとこも登場しましたよ。
獅子は揉みが終わると、胴幕を広げます。
よく見てみると、こうして胴幕を出したり入れたりを頻繁に繰り返しているんですね。

声がよく響く高架下は、盛り上がりポイントの一つ。
オスの獅子にも女性が加わって、江戸前担ぎでノリノリ。

イオン市川妙典店前で両獅子一緒に揉んだ後、再び担ぎ手は男性メインになりました。

見せ場満載の駅ロータリー
いよいよ妙典駅のロータリーに入ります。
駅前なので観衆も多く、担ぎ手たちも気合いが入る場所です。
ここでは、オスとメスの獅子が担ぎ棒を交差して揺すり合う揉みも見られました。
そして行徳の祭りあるある第2弾!
駅の方に突撃しようとする担ぎ手と、これを阻止する役員との攻防が始まりました。
過去の祭りでは実際に突撃し、警察のお叱りを受けたこの場面。
今回も本当に突破したら大変なことになるので、役員たちが必死に阻止します。
最後には5枚の鉄壁で死守していましたよ。

バイパス横断の攻防
お次の見どころポイントは、バイパスの横断です。
交差点のど真ん中で揉みたい担ぎ手たちと、すんなり渡らせたい役員との攻防が見もの。
これも行徳の祭りあるあるですね。
最初はメスの獅子です。
さてどうなるか…?

交差点のど真ん中にとどまろうとねばっています。

役員が必死に引っ張り、押して

なんとか渡り終えました~。

お次はオスの獅子。
こちらは真ん中まで行ったかと思うと、後ずさりし、

そのまま向きを変えて、

戻って行ってしまいました…。

本来メスよりおとなしいはずのオス獅子が、まさかの破天荒ぶり。
出直して、再び交差点の真ん中まで行きましたが、

また向きを変えようとします。

役員が必死にこれを阻止し、向きを戻して、押して引っ張って、
無事に渡り終えました~。

見せ場たっぷりの横断でしたが、実は隊列の後ろには警察が控えていて、この様子を監視。
お咎め無しだとよいのですが…。
さて、春日神社の氏子地域(妙典三丁目)はバイパスを越えて徳願寺の付近まで広がっています。
途中、関係者宅を襲撃?

…ではなく、お祓いしながら(笑)まちをまわります。

あ、カーブミラーに獅子が。

徐々に日も落ち、予定を短縮して神社方面に戻ります。
さて、バイパス横断の復路はいかに。

実は、往路での懸念が的中…。
「復路でも同じようなことをしたらその場で祭りを終了させる」と警察から厳重注意があったようです。
そんな最悪の事態になっては大変!とばかりに、先頭のメスの獅子はすんなりと渡り終えました。

続くオスの獅子に至っては、早回し動画のように小走りと早口わっしょいで渡り終え、おそらく過去最速の横断となりました(笑)。

家々をまわる「悪魔っぱらい」
旧成田街道に戻ってからは、宮入りまでの最後の練り歩きをゆっくり楽しみます。
その間に、昭和時代の祭りで行われていたという「悪魔っぱらい」の風習が再現されました。

これは、子どもたちが「悪魔っぱらい」と唱えて獅子の尾でお祓いしながら家々をまわり、おひねりやお菓子をもらうというもの。
本来は明るいうちに行われますが、今回は暗い中、当サイトのためにわざわざ再現してくださいました。
ご協力いただいた皆さん、ありがとうございました。
昔は正月や祭りのときに獅子舞が家々をまわる地域も多かったと思います。
浅草出身の自分の家にも来た記憶がうっすらとあります。
新井の祭礼では獅子頭が家々をまわりおひねりをもらっていたそうですが、下妙典では獅子の尾がまわっていたんですね。
さて、獅子の方へ戻ってみると、ちょうど中華料理店「かさや」を襲撃中。
…いえ、お祓い中でした(笑)。

祭りのクライマックス 宮入り
いよいよ宮入りの時刻が近付いてきました。
春日神社境内では宮入りのためのお囃子の演奏が始まりました。

春日神社は鳥居が敷地の奥にあるので、宮入りは獅子が「鳥居をくぐったら」ではなく「神社の敷地に入ったら」となります。
しかし、すんなりとはいかないのが宮入りのおもしろさ。
揉み→突入を何度もトライしては逃げ、揉みからのやり直しとなります。
メスの獅子は、最初に神社の前で揉んだかと思うと、


そのまま隣町の上妙典へ行ってしまいました。
実は昼間の地境式のときに、上妙典側から「ぜひ八幡神社の方まで来てください」とのお招きがあったものの、そのときは少しだけしか上妙典地区に入らなかったので、ここで神社の参道入口まで行ってきたようです。
これは一見すると、やんちゃなメスの獅子が暴走して隣町の神社近くまで行ってしまったように見えますが、実は上妙典からのお招きにきちんと応えている場面なんですね。
その間に、オスの獅子が宮入りを試みますが、


まだまだ、とばかりに阻止され、その都度逃げていきます。
これが3回ほど続いたところに、メスの獅子が戻り、一緒に揉みます。

その後は、ねばりながらも

そのまますんなり入りました。
神社の境内で揉んで、オスの獅子の渡御終了となります。

お次はメスの獅子。
メスはオスの獅子よりやんちゃで、宮入りにも時間がかかるとされています。
宮入りトライを5回繰り返しましたが、なかなか入りません。


6回目の揉みの地すりは、担ぎ手たちが一つになってこの盛り上がり!

そして、さしと放り受けの後、

ついに宮入りしました!

最初に春日神社前で揉み始めてから50分ほどでの宮入り劇となりました。
境内で揉み、メスの獅子の渡御も終了。

先に宮入りしていたオスの獅子が再び登場し、最後に一緒に揉みます。


三本締めで渡御を締めくくり、大祭がすべて終了となりました。

担ぎ手の皆さん、大変お疲れさまでした。
本祭りの渡御と宮入りの様子は、それぞれこちらの動画にまとめています。
ぜひ併せてご覧ください。
こうして、2024年の例大祭は大盛況のうちに幕を下ろしました。
修復により美しく生まれ変わった獅子と、女性の担ぎ手という新たな歴史が始まったこの大祭。
お天気に恵まれ、たくさんの担ぎ手も集まり、とても素晴らしい祭りとなりました。
また3年後に、さらにパワーアップした祭りが見られることを楽しみにしております。
さて祭礼で獅子の鼻綱として使われたさらしが、地域の希望者に配付されています。
縁起物なので、神棚に置いたり、受験生のハチマキにしたり、妊婦さんの腹帯に入れたりするとよいのだとか。
(腹帯としておなかに巻くには長さが足りないそうです。)
数には限りがありますが、まだ若干在庫があるそうですので、ご希望の方は、春日神社の宮世話人さんにお声がけください。

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